トップ会議への投稿数増加に向けて

昨年の今頃に某トップ会議に採録された事を書いたのだけど、それから約1年後くらいになる先週、めでたく別のトップ会議に採録された。研究室生え抜きの社会人ドクターによる力作なので、喜びもひとしおである。そして2年連続しての採録にホッとした反面、もう少しペースアップしたいという気持ちもある。前回のブログで書いたように、今は十分な時間があれば良い論文を仕上げる自信のようなものが芽生えつつあるのだけど、量産体制にはほど遠い。

所属する大学(私学)での仕事を振り返ると、私学であるにも関わらず、雑用はかなり少ない方ではないかと思われる。変なWG仕事はなく、会議の数も少ない。同僚はみな本当に良い人ばかりであり、研究者として学ぶところも多い。色々の話を聞く限り、教育負担も国内のレベルではそれほど高くはない。

不足していると強く感じるのは、ある程度の経験があり、かつ日頃から近くにいる共同研究者。今回論文を通した社会人ドクターはその一人であるけれど、そういう人がもっと増えてほしい。優秀な学生は多数いるのだけど、基本的に学部1年+修士2年の合計3年で出ていってしまうケースが多い。さらに(日本の長い)就職活動や春休みを除くと実質2年くらいということもある。彼/彼女が残ってくれればと思うことは多々あるのだけど、それを引き止めるだけのインセンティブを提示できていないことが歯がゆい限り。

インセンティブとしては、研究職がもっと魅力的になると良いのだと思う。表立って喧伝されていないのだけけど、実は企業研究職で成功している人たちは非常に高待遇(例えば20代でも業績があれば年収1000万円超え、かつ好きな研究をできる)といった話も聞くので、そうした事例が広く伝わってほしい。また、それに倣う企業/研究所が増えてほしい。結果として、博士後期課程に進学する学生が増えると思う。学生視点では、国内の企業に固執しなくても良いのかもしれない。

というわけで、次のステップとして重要なのは打席を増やすことで、そのためには動機のある研究仲間を増やすことが重要。研究職が魅力的になるには自分だけではどうしようもないし、分野によらない問題でもあるので、まずは自前でできることから始めよう。来年度は外国人学生が増える予定もあるので、うまく工夫して、量産体制に近づくことができればと思う。日々考えているネタも累積中なので、1つでも多く世に出していきたい。