山椒大夫

生まれて初めてみた溝口作品。生き別れになった親子の再会までの苦難の道のりを描く話。これは素晴らしかった。日本人のメンタリティの原点てこういうところにあるんだろうなということを客観的に認識できた気がする。欧米人からみるとシリアスなシーンでも滑稽に見えることがあるとわかり、面白かった(例えば入水自殺を覚悟する安寿が荘園から脱出するのに、もう一人の奴隷が脱出するのをそのまま見過ごす訳にはいかない=後から咎められるので自分を木に縛ってから脱出してくれというシーン。アメリカ人がなぜか爆笑していました。)。母親役の田中絹代の演技が泣ける。しかし大人になった厨子王丸のキャストはちょっといまいちじゃないかなぁと思ってしまった。安寿役の女優さんはとてもきれいでした。
青空文庫版もどうぞ。
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山椒太夫 [VHS]

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