雷と夢

変な夢を見た後、期せずして夜明けに起きてしまったのですが、夢が鮮明なうちに書き留めておこうと思います。

昨晩は仕事が長引きました。オフィスでバッチプログラムを仕掛けて家に帰った頃には既に21時を回っていました。夕食を済ませた後、途中にしていた査読の仕事を仕上げて報告し、何通かのメールを書いたり、RSSリーダを巡回した後には1時を回っていました。つまり今から3時間47分前のことです。最後にその仕掛けたプログラムの状況をリモートログインして確認したのですが、プログラムをバッチでまわしている最中にそのバッチから呼び出しているプログラム本体が何らかの原因で消えてしまったようで、残念ながらまだ結果が出ていませんでした。残ったファイルの作成時間から推察して、おそらくフォルダを整理している最中に誤って消したのだと思います。たしかそのプログラムを編集している emacs を立ち上げたまま帰ってきたので、明日になれば復活させることはできそうですが、時間がかかる計算なのでちょっとした失望感に苛まれながら寝ることにしました。

その頃、外ではひどい雷雨になっていました。稲光を感知してから雷鳴が轟くまでに相当の時間があるので、かなり遠くで稲妻が落ちているのだと思います。きっと何10マイルか先の駄々広いどこかの農場では荒れ狂ったような天気になっているのでしょう。稲光は縦に落ちているというよりも、水平に広がっているのではないかと思われるような光りかたをします。視界全体が真っ白になるような感覚です。そして雷鳴は地底の奥からアパートの鉄筋を突き抜けて直接ベッドを響かせるかの如く低く轟きます。こんな状況で寝れるかなぁということや、終わっていなかったバッチのこと、将来のことなどを漠然と考えているうちに眠りについたようですが、ずっと現実か夢の判別がつかないような状態にあったような気がします。

夢の中で確かに僕はベッドの上で寝ているのですが、ときおりなんとなく息があがって苦しいような感覚になります。あるとき僕はベッドからわざと落ちます。今から考えるともちろんそれも夢なのですが、自宅のベッドではなく、どこかの広い宿泊所のようで、周りにもたくさんベッドがあるようです。そして僕の足には缶が触れているようで、ひんやりとした感覚がありました。それはゴミ袋いっぱいにたまったポカリスエットの缶の山です。足をのけようとすると山が崩れて、大きな音が出てしまいます。それで周りの人を起こしてしまわないように足をのろのろと動かしているのですが、どうもうまくいきません。

そんなことを繰り返しているうちにまた息苦しいような感覚とともに場面が変わります。夢の中で僕は目があまり見えなくなってしまったようで、おかしいなと思っています。そこで鏡を覗き込むとなぜかその姿だけははっきり見えるのですが、両瞼の上にするどい傷があって、そのためにほとんど目が開かなくなっているのです。特に向かって左側の目、つまり自分の右目は傷が広すぎて目の部分は白目が少し見えるだけです。なんかカルトな感じで怖いですが、再び見えるようになるには悪魔と取引しなければいけないというような設定になっているのですが、今から考えるとなんとなくロード・オブ・ザ・リングとかデスノートの影響を受けてでてきた発想のような気がします。

その設定がどうなったかはよくわからないので、また次の場面に飛んだのだと思いますが、やはり僕はベッドの上にいます。そして時折息苦しくなる感覚に襲われるのですが、そのたびに起きる夢をみます。でもそれは夢の中で起きたということで、実際には起きていません。しかもその構造が無限に続いているのではないかというくらい深い構造で、夢の中の夢の中の・・・を延々と繰り返しているかのように、どうしても起きることができませんでした。一度は完全に覚醒したと思いました。そして誰かと話したような気がしました。しかし起きてはいなかったようで、また息苦しい瞬間が訪れます。大声を出して起きようと試みている自分の夢もみました。

そういうことを繰り返しているうちに、ひとつだけ夢の中で意識できたことは、この息苦しくなる現象はどうやら間欠的に訪れているということでした。これまでも幾度となく夢の中で起きようとしていたのですが、自分が起きようとしている様を眺めているような感覚だった気がします。そこで今度こそは本気で起きなければならないと考えました。ふと気が付くとようやく見覚えのある天井が見えたので、本当に起きたのだということがわかりました。窓に目をやると雷雨が続いているようで、つぎの瞬間眼底を突き刺すような物凄い光が僕の目を襲いました。しばらくその残像が残ったくらい強烈な光でした。そして前にもまして呻る様な雷鳴が轟きました。どうやらこのものすごい稲妻と雷鳴が不定期に僕の眠りを浅くしていたようです。上に書いた現象もなんとなく説明がつくような気がします。実際にその後目をつぶりながらこの後どうしたものかを考えていたのですが、目を閉じているにも関わらず、激しい光を感じました。光が視神経を通じて脳のどこかを刺激し、それに共鳴するかのように動悸が早まっていたようです。これは身体に悪すぎです。きっと雨戸というものがないのがいけないんですね。ブラインドは一応あるのですが、ほとんど意味をなしていません。明日寝不足になるといけないので、この後はタオルかなにかで目隠しして寝ることにします。ちなみに起きたらものすごく喉が渇いていたので、ポカリスエットの夢を見たのかもしれません。宮沢りえの全盛期の頃にはポカリスエット以外のドリンクは一切飲まない時期があったくらい良く飲んでいたのですが、そういえば最近飲んでいなかったです。これも何かの暗示でしょうか?思ったより長く書いてしまいました。ではおやすみなさい。

写真は下記より拝借しました。
http://commons.wikimedia.org/wiki/Image:Thunder.jpg